2024年9月21日(木)ー10月5日(土)
時は、絶え間なく変化を続け、とどまる事は無い。光、風、水、人の記憶、感情…panta rhei(万物流転す)のごとく、絶えず生まれ消えていく。そして生まれる。
どのようにしたらこの止まらぬ時を捉え、表現することができるのであろうか。その表現への追求は、表す手段をも変化させ、分化と統合を繰り返している。
人々の思いや感情が数多なる流れとなり、奥深く、高く無双の層となって、時とともに、我々の今いる空間を流転し続けている状態が存在するとして、その流れを横軸とし、そこに縦の裂け目を作って覗いてみるならば、どのような光景が見えるのだろうか。
この不可視でありながら、可視化しようとして生み出されているものが「時空のすきま」であり、人の絶え間ない思いの流れの「floating」となる。
伊藤壽美